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【IPO】ハンワホームズ (275A) IPO徹底解説!名証ネクスト上場の評価と初値予想【2025年11月17日上場】

【IPO】ハンワホームズ (275A) IPO徹底解説!名証ネクスト上場の評価と初値予想【2025年11月17日上場】

2025年11月17日に名古屋証券取引所(名証)ネクスト市場へ上場するハンワホームズ株式会社(証券コード:275A)のIPO情報をまとめました。

一見すると地味な地方上場銘柄に見えますが、実は「TOKYO PRO Marketからの鞍替え」であり、「大和ハウス工業が大株主」という注目ポイントを持つ、隠れた変革企業です。

本記事では、ハンワホームズの事業内容、業績推移、そして投資家が最も気になるIPOの評価(初値予想につながる強材料・弱材料)について、詳細に分析します。

ハンワホームズ株式会社 東京証券取引所 TOKYO PRO Marketへの上場承認のお知らせ | ハンワホームズ株式会社のプレスリリース

ハンワホームズのIPO基本情報(ブックビルディング日程・価格)

まずは、IPOのスケジュールと基本スペックを確認しましょう。小規模な上場であり、需給は引き締まりやすい傾向にあります。

項目内容備考
銘柄名ハンワホームズ
証券コード275A
上場市場名証ネクスト一般投資家も売買可能な市場へ鞍替え
上場日2025年11月17日(月)
BB期間10月30日(木)~11月6日(木)ブックビルディング期間
想定価格270円低位株
仮条件250円 ~ 270円
公開株数合計 437,000株公募38万株、売出5.7万株(OA含む)
吸収金額約1.18億円非常に小型で軽量感あり
時価総額約6.4億円公開価格270円ベース
主幹事フィリップ証券

どんな会社?ハンワホームズの事業内容と成長戦略

ハンワホームズは、大阪府泉南市を拠点とする企業で、主に2つの事業を展開しています。

1. 空間創造事業(建設業)

創業以来のコア事業です。エクステリア(外構)工事を中心に、最近ではプール施工やトレーラー型サウナの設置など、ユニークな屋外空間作りを手掛けています。

2. DEPOS事業(EC・小売卸売)

現在の成長ドライバーです。自社サイトやモールでのEC販売に加え、オリジナル商品の企画・開発も行っています。単なる仕入販売ではなくメーカー機能を持っている点が強みです。

【重要】今後の成長戦略:Park-PFIへの進出

今回のIPOで最も注目すべきは、同社が単なる建設・EC企業から脱皮しようとしている点です。

  • Park-PFI事業への本格参入:「りんくう公園(中地区)」の整備・管理運営事業者に選定されています。
  • IPOの目的:調達資金(約9,451万円)は、このPark-PFI事業を行うための新会社設立と初期投資に全額充当されます。

これにより、長期安定収益が見込めるデベロッパー的なビジネスモデルへの転換を図っています。

業績推移とバリュエーション評価

ハンワホームズ株式会社 | Sennan-shi Osaka さん

投資判断において意見が分かれるのが、同社の業績評価です。「過去」を見るか「未来」を見るかで、割高・割安の判断が大きく異なります。

V字回復の業績トレンド

決算期売上高経常利益当期純利益EPS(1株利益)状態
2024年2月期16.2億円△73百万円△49百万円-赤字
2025年2月期18.6億円17百万円12百万円6.09円黒字転換
2026年2月期(予)22.8億円113百万円75百万円37.50円急成長予想
  • 前期実績で見ると割高:2025年2月期のEPS(約6円)を基準にすると、PERは約44倍となり、割高感があります。
  • 今期予想で見ると割安:会社予想の2026年2月期EPS(約37.5円)を基準にすると、PERは約7.2倍まで低下し、割安水準となります。

第2四半期時点ですでに経常利益95百万円(進捗率84%)を達成していることから、今期の急成長予想は実現可能性が高いと言えます。

ハンワホームズIPOの投資評価まとめ

ハンワホームズ [275A] IPO

強材料(プラス要因)

  • 超小型IPO:吸収金額が約1.2億円と極めて小さく、需給が逼迫しやすい。
  • 割安な予想PER:今期の業績急回復を前提とすれば、PER7倍台は魅力的。
  • 大株主の信頼性:業界最大手の大和ハウス工業が10.8%を出資しており、強力な後ろ盾となっている。
  • 低位株:想定価格が270円と買いやすく、個人投資家の資金が入りやすい。

弱材料(マイナス要因)

  • 市場の流動性懸念:名証ネクスト単独上場のため、普段の売買代金が少なくなりがち(売りたい時に売れないリスク)。
  • 配当なし:成長投資優先のため、当面は無配の方針。

結論:どんな投資家向けか?

ハンワホームズは、「流動性リスクを許容でき、PFI事業による数年後の企業変貌を期待できる中長期投資家」向けの銘柄と言えます。短期的な初値高騰狙いも可能ですが、上場後のボラティリティ(価格変動)には十分な注意が必要です。

※本記事は情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。投資の最終決定はご自身の判断で行ってください。

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